代表ストーリー
Japanese
Sake
20歳なりたての頃。
勤め先の店長に誘われて行った、初めての蔵元見学。
その衝撃が今でも忘れられない。
70歳を過ぎてるであろうお爺ちゃんが、目をキラキラさせながら日本酒を造る。
その背中から滲み出る、真剣さ、情熱。
当時の私は、あんなに熱を帯びながら働く年配の方を見たのが初めてで、胸が高鳴りました。
言葉なんて要らなかった。
私の日本酒との出会いは『人』からでした。
このご年齢になっても
この方を夢中にさせる、
『 日本酒 』という液体は
何者なんだ?
そこから日本酒沼にズブズブとハマり勉強する日々。
神事に使われる、神に捧げる酒。
米と水と微生物の力だけで出来上がる、神秘的なお酒。
どんどん虜になっていく…。
日本酒に対する興味を深めれば深めるほど、深刻な日本酒業界の問題、今の若者の酒離れ、日本酒の消費が年々少なくなっている現実が浮き彫りになってきました。
「毎年、すごい数の蔵が潰れている…」
私がなんとかしなきゃ!という、どうしようもない想いに駆り立てられました。
そうだ!
私が飲食店を作って
良さを広げて、
ひとりでも多くの人に
日本酒を好きに
なってもらおう!!
とにかく間口を広めたい!
日本酒初心者でも入りやすい日本酒のお店を作ろう!
私はお酒が弱くて、すぐ赤くなる。
色々な日本酒を飲みたくても、出される酒は一合からやモッキリが一般的。度数も高いため、すぐ酔っ払ってしまって味なんて分からなくなる…
もっと色々な種類を飲みたい。試したい。
小さいミリ数から色々なお酒が試せて、自分の『推しの一本』を見つけてもらえる、そんなお店を作ろう!
それがきっかけで、ご縁があった仙台の地に1号店目となるお店をオープン。
2店舗目は、『より入り易く、よりキャッチーに』を意識し、若者たちと共に四ツ谷荒木町へ、イタリアンとのペアリングのお店をオープン。
お客様に試してもらうには、まず売る側が『日本酒が好きであること』『キャッチーであること』が大切。
20代前半のスタッフを起用し、スタッフに日本酒の美味しさ愉しさを伝え、それをお客様に伝染させる――そんなお店を作りました。
造り手の想いを含めた味が、
日本酒。
人々が集い、酒を酌み交わし、日本酒を好きな人が1人でも増える。
そんなお店を、今後も作り続けていきます。
そして、日本酒を通して日本の素晴らしさ、日本文化の美しさを実感するような、日本人である事を誇りに思えるような、そんなキッカケを誰かに与えられたら嬉しいです。